- 2023.12.20
- CategoryDETOX
体験者必見!断食の成功法則とは?
断食は体に与えるポジティブな影響が数多くありますが、その効果を最大限に引き出すためには正しいやり方が重要です。健康を促進し、体内の不要な物質を排出する一方で、無理な断食や誤った方法は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。このため、断食を行う際には一定のルールに従うことが必要です。正しい断食のポイントや留意すべき事項をご紹介します。
正しい断食のルール①: 水断食の危険性
断食は体の健康的なメンテナンス手段であるべきです。しかし、水断食は健康を損なう可能性があります。ボクサーが体重を減らすために水断食を行う光景は見かけますが、これは断食ではありません。
断食中に体を壊すことは避けるべきであり、最低限の栄養素を摂りながら行うべきです。水断食はある一定の期間、水だけを摂取する手法で、一部の断食施設でも取り入れられています。しかし、私は水断食をおすすめしません。なぜなら、栄養的にも医学的にも全く効果がないと言えるからです。
水断食が続くと、栄養不足が引き起こす症状として疲労、イライラ、不安感、血圧低下が現れ、重篤な場合には不整脈、混乱、発作、失神などが起こる可能性があります。私も水断食を試みましたが、体には大きな負担がかかりました。動けない、立てない、つらい。断食は体の声を聞く手段であると述べましたが、水断食では体からの悲鳴が聞こえてきます。
水断食は断食初心者やストイックな人が陥りやすい罠です。水だけを摂るため、体重は減ります。これが成功体験としてネット上で紹介されることもあります。しかし、水分だけを摂取した場合、体内の塩分が尿から排出され、むくみが取れるだけでしょう。むくみが取れることによる水分量としての体重減、また、糖新生によって筋肉が分解されることで筋肉分の体重減少でしかありません。健康的な体重ではないのです。さらに、水分や筋肉量が一時的に減っているだけなので、すぐにリバウンドします。
一般的な断食施設や断食本では、ある程度のカロリーを摂りながらの断食を推奨しています。栄養管理をしっかり考え、内臓に負担をかけないように飲み物や流動食で栄養分を補いながら、ゆっくり進めます。こうすると体は本来と変わらずに動け、筋肉量も減らずにすみます。私の断食施設では、スーパーフードである「モリンガ」を使用したジュースを提供しています。これにより、タンパク質も豊富に摂取でき、筋肉量を保ちながら断食できる利点があります。宿泊者は散歩にも出かけ、ゴルフにも行きます。
水断食ではこうした活動は非常に難しいでしょう。何もできずにボーッと伏せているだけになります。また、水断食では油分やビタミン、ミネラルなどの補給もできないため、肌がカサカサになるなど、見た目にも影響が出ます。断食ハイも得られずに、まさに修行となってしまいます。断食は健康に有効な手段ですが、水断食に限らず、方法を誤ると逆に健康を損なう結果になるので注意してください。
正しい断食のルール②: 断食中の栄養補給
断食中であっても、少量のカロリー摂取が必要です。断食は体内に一切の物質を摂り入れないわけではなく、適度な制限が重要です。特に水分補給は不可欠ですが、断食中は胃や腸が空になっているため、コーヒーや濃い緑茶などの刺激の強い飲み物は控えた方が良いでしょう。ただし、水だけでは栄養不足になりますので、バランスを考えた摂取が必要です。
断食は腸を休ませ、腸内環境を整えることが重要です。ただし、腸内環境を整えるためには善玉菌も必要であり、これは食べ過ぎても食べなさ過ぎても減少してしまいます。
したがって、断食中でも適度なカロリー摂取が求められます。
多くの断食施設では、酵素ジュース、りんごジュース、野菜ジュースなどが採用されています。私の施設ではモリンガジュースを提供しており、これらの飲み物は共通してビタミン、ミネラル、そしてわずかなカロリーを摂取できます。これらのメニューは腸を休め、善玉菌の増加、悪玉菌の減少、腸内細菌のバランス維持に寄与します。さらに、カロリーとミネラルの摂取も可能です。
発酵食品の観点からは、ヨーグルトや味噌汁などがおすすめです。自宅で断食を行う場合、断食中は具なしの味噌汁のみを摂り、回復食にはヨーグルトを選ぶと良いでしょう。酵素ジュースがあれば、一食分を味噌汁に変えることで、飽きずに利用できます。味に飽きた場合は、モリンガを味噌汁に加えて一食を置き換えることも考えられます。
断食はストレスがたまりやすいので、様々な味を試しながら工夫することがおすすめです。また、家族の協力も重要です。
正しい断食のルール③: 断食中のNG行為
断食中に避けるべきNG行為を紹介します。例えば、コーラやコーヒーなどの刺激物は控えましょう。一番のNG行為はもちろん食べないこと。特に「海の杜」では1日に必要なカロリーを提供しているので、外出も可能です。
しかし、外に出ると誘惑が多く、視覚や嗅覚から食欲に負けることもあります。その際はその場から逃げてください。
また、眠さやだるさを感じることもあります。その際は無理せず、そのまま体や気分に委ねてください。体や生命力が「今オフです」と伝えているので、無理に動かなくても構いません。断食により良く眠れるようになるため、「ここの枕はどこの枕を使っているの?」と聞かれることもありますが、眠くなるのは好転反応の一つです。
断食談義は楽しく、ベテランさんはみんなに教えたりもしています。お風呂でおしゃべりをしてのぼせちゃう人もいますし、女性はクチコミで情報を広めることがありがたいです。
飲み物は基本的にお茶類がおすすめで、コーラやコーヒーは避けましょう。「海の杜」ではノンカフェインで栄養豊富なモリンガ茶を提供しています。アルコール摂取は危険です。空腹状態で吸収が早まり、急性アルコール中毒につながる可能性があります。休肝日として利用することもありますが、断食がつらい場合は黒糖をなめることがおすすめです。断食施設「海の杜」でも黒糖の飴を提供しています。
正しい断食のルール④:断食明けの回復食
断食明けから通常の食事に戻すまでの期間を補食(回復食)と呼びます。急激な食事の変化や食べ過ぎは体調不良を引き起こす可能性があり、断食療法の成功にはこの補食の適切な実施が重要です。
断食は基本的に我慢すれば誰でも行うことができますが、補食はそれほど簡単ではありません。実際、補食が成功するかどうかが断食の成否に影響を与えるほど難しく重要なステップです。
断食により胃や腸は浄化され、まるで赤ちゃんのようにきれいな状態になります。しかし、このきれいな状態の胃に適切な食事を提供することが肝要です。例えば、赤ちゃんにトンカツや天ぷらを与えるようなものではありません。
断食明けには胃に負担のかからない重湯などを与えるべきです。断食により体内の巡りが良くなり、内臓の機能が向上している状態で、栄養素は一気に吸収されがちです。通常の量を摂るとリバウンドの原因となります。
断食明けの回復食は、断食日数×3分の2を目安に考えましょう。例えば、3日間の断食後は2食分の量で、最初は重湯やおかゆから始め、徐々に摂取量を増やしていくことがおすすめです。重湯には大根おろしを加えて、消化作用を促進させると良いでしょう。また、おかゆには味噌汁や納豆なども一緒に摂るとバランスが良くなります。
正しい断食は、体調を整え、健康をサポートする優れた手段です。これらのルールを遵守することが大切です。
バランスの取れた栄養、適切な水分摂取、そして体のサインに耳を傾けることが、断食を成功に導く鍵です。無理なく、自身の体に合わせながら断食を進め、明晰な意識と健やかな身体を手に入れましょう。断食を通じて新たな健康なライフスタイルを築く一歩となることでしょう。安全第一の原則を守り、心身ともにリフレッシュされた状態で、健康的な生活への一歩を踏み出してください。
出典:「スーパーフーズモリンガ断食 断食施設に21年間勤めた私が学んだ断食メソッド」吉田益也 (著) 出版社:徳間書店