便秘は万病の元ともいわれ、その深刻な影響は美容や健康に限らず、思わぬ重大な病気へと発展することもあるのです。しかし、断食が体内の循環を改善し、消化能力を向上させることで、驚くほどの改善が期待できます。便秘は見逃せない問題であり、その対策は美容や健康のみならず、病気予防にも繋がることを心に留めておきましょう。
一般的には3日以上排便がない状態を便秘ととらえることが多いようです。
便秘の原因にはこんなことが考えられます。
・大腸の中で便を運ぶ働き(ぜん動運動) が弱いため、大腸内での便の移動に時間がかかり、水分が吸収されすぎて便が固くなってスムーズに排出できない
・自律神経の乱れによって、腸内が緊張して痙攣する部位が生じるため、便がスムーズに運ばれず、コロコロしたウサギの糞状の便が出る
・便意を感じても、肛門の周りの筋肉がうまく動かなかったり、いきむ力が足りず便が出にくい
・消化器の病気の症状や、ある種の薬の副作用として便秘が起こっている
便秘の定義は日本消化器学会関連研究会によって示されており、本来体外に排出すべき糞便を充分量かつ快適に排出できない状態とされています。その原因は様々で、大腸の運動が弱まることや、自律神経の乱れによる痙攣、筋肉の動きの不調和などが挙げられます。さらに、便秘は大腸ガンやアレルギー、高血圧、動脈硬化などの重篤な病気の原因にもなります。
断食はこれらの問題に対して驚くべき効果をもたらします。腸内に滞留している便や老廃物が出やすくなり、デトックスの一環として働きます。また、断食によって腸内環境が改善され、排出作用が高まるため、通常よりも下痢が引き起こされることも。通常は心配のない程度の症状で、断食期間を終えると通常の便に戻ります。
断食は体のメカニズムを活用し、便秘と下痢の改善に繋がるのです。断食中は下痢をすることが多くても、断食期間を抜けると通常の便に戻ることが多いです。
吹き出物は体内の老廃物やガスが原因 便秘は、肌にも悪影響をもたらします。肉類や加工品、お菓子などをたくさん食べると便秘になりがちですが、そういった食べ物がさらに長時間腸内に留まると、便が腐敗していきます。
すると腸の壁から本来は吸収されないような老廃物も吸収され、やがて毒素は血液を通して体中に流れていき、皮膚から排泄されるため、ニキビや吹き出物などの肌荒れとして症状が出るようになります。 皮膚に吹き出物ができるだけでなく、これらの毒素は血液を通して体中に流れていき、汗腺から汗と一緒に毒素を出そうとします。
酵素は、体内で起こるあらゆる化学反応を引き起こすための触媒になるタンパク質のことですが、摂取した食べ物を消化吸収するだけでなく、代謝にも役立っています。酵素は食事をすることで消費されますが、食べ物を体内に入れないと消化酵素が使われないために、酵素は溜まります。つまり、断食すれば肌の代謝にいつもより多くの酵素が使えるようになるため、美肌へと近づくことができるのです。
肌がきれいな人は男女問わずとても輝いて見えます。肌だけでなく、断食では髪の毛や爪までもツヤツヤになる効果が期待できるので願ったり叶ったりです。 前述したように断食によって体内の環境が整うため、血液やリンパの循環がよくなります。また、睡眠の質が向上し、ムダなストレスがなくなります。そのため、髪や肌を美しくする効果のある成長ホルモンが活発に分泌されるようになります。