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海の杜
2023.12.20
CategoryBLOG

奇跡の木「モリンガ」との出会い~健康への第一歩~

断食に合う新たな食材を求めて

私は52歳のときに断食施設をオープンしました。その経験から、利用者が安心・安全に断食できる環境を提供することが何よりも大切だと感じています。温泉やアクティビティなどの設備も重要ですが、やはり断食中の栄養管理が鍵を握っています。

そのため、オープンするまでの間、提供する断食食についてずっと考えてきました。

私は以前からさまざまな断食施設を訪れ、自身で断食を経験してきました。その中で野菜ジュースや酵素ジュース、酵母ジュースなどさまざまな施設での栄養補給食品を試してきました

しかし、差別化が求められるなか、新たなアプローチを模索していました。

ある日、伊豆でのリフォームの際、設計士さんとの会話から「モリンガ」というキーワードが浮かび上がりました。この植物は断食に適しており、「モリンガ」は豊富な栄養素を含むことがわかり断食施設に新たなスタイルをもたらす可能性を秘めているかもしれないと、私はモリンガについて調べることにしました。

モリンガ01

世界で一番愛用される健康素材スーパーフード「モリンガ」とは?

90種類以上の栄養素が含まれるモリンガの葉

モリンガは、ワサビノキ科に属する掛木ワサビノキの通称名で、成長が早く、成木では高さ5~10メートルにも達します。原産地はインド北西部のヒマラヤ山脈で、亜熱帯や熱帯地域の気候を好み、アジアやアフリカ、西インド、中南米など多くの国で栽培されています。痩せた土地や病害虫に強いため、無農薬でも容易に栽培でき、日本でも沖縄県、鹿児島県、熊本県などで栽培されています。

モリンガは日本ではまだ広く知られていませんが、南アジアやアフリカ、欧米では知名度が高く、「奇跡の木」と称され、多くの地域で食用とされ、健康をサポートしています。モリンガは種から花までほぼ全ての部分が利用され、それぞれに豊富な栄養素が含まれているため、スーパーフードとして注目を浴びています。

約5000年の歴史を有するインドの伝統医学アーユルヴェーダには、「モリンガは300もの病気を予防する」との記述があり、そのためインドでは「薬箱の木」とも呼ばれています。モリンガの葉には90種類以上の栄養素が含まれており、抗酸化物質46種類、抗炎症物質36種類、アミノ酸19種類が含まれています。これらの栄養素は他の食材と比較しても非常に豊富であり「最も高い栄養成分を含む植物」とされています。

 

  • アミノ酸→ 米酢の977倍
  • カルシウム → 牛乳の16倍
  • たんぱく質→牛乳の2倍
  • 食物繊維→レタスの28倍
  • マグネシウム→卵の36倍
  • ビタミンA→にんじんの4倍
  • ビタミンB1→豚肉の4倍
  • ビタミンB2 → まいわしの50倍
  • ビタミンC→・オレンジの7倍
  • ビタミンE → 卵の96倍
  • カリウム→バナナの3倍
  • 鉄分 → プルーンの82倍
  • 葉唆→ほうれん草の4倍
  • ポリフェノール→赤ワインの8倍

モリンガが断食に相応しい理由

モリンガが含む豊富な栄養素、断食中でも必要な栄養素とは?

アミノ酸

生命の源となる栄養成分です。体のさまざまな機能を担っています。アミノ酸は1つでも不足していると体の動きに影響が出てしまうため、バランスよく食事をとる必要があります。モリンガには9種類の必須アミノ酸のほかに10種類のアミノ酸も含まれているため、断食中に摂取する材料としては最適といえます。

 

カルシウム

カルシウムはミネラルの一種ですが、私たちの体の中で最も多い成分です。カルシウムの99%は骨の中に存在しており、骨の健康維持には欠かせません。年齢と共に骨量は減っていくので、断食中でも十分に摂取することが必要です。

 

タンパク質

タンパク質は三大栄養素のひとつであり、生きていくうえで特に重要な栄養素です。血液や筋肉などの体をつくる主要な成分として知られています。断食を始めて2日目から約半日は筋肉を分解してエネルギーをつくります。筋肉量を減少させないためにも断食中のタンパク質の摂取は重要といえます。

 

食物繊維

日本人が1日当たりの摂取量で不足しているのが食物繊維です。食物繊維の効果は便秘の改善だけではありません。食物繊維には腸内の悪玉菌を減少させたり、有害物質を減らす働きもあり、腸内環境をバランスよくしてくれます。消化器官を休めて体調を整える断食の目的に調和する栄養素です。

 

マグネシウム

マグネシウムは体内の300種類以上の酵素の働きを助ける作用があります。タンパク質の合成やエネルギー代謝、歯や骨の形成、神経情報の伝達、体温や血圧の調整などが該当します。骨に弾性をもたらす働きもしています。日本人のマグネシウム摂取量は男女ともに不足しています。過剰なものを減らして不足しているものを補う、これがモリンガで断食をする最大の利点です。

 

ビタミンA

免疫力を高めて、粘膜に潤いを与えます。風邪などの細菌感染の予防になりますが、のどや鼻の粘膜を丈夫にし、細菌に対して免疫力を高める効果があるからです。粘膜を強化し、細菌に対して免疫力を高めることから、口腔ガン、咽頭ガソ、帳頭ガン、食道ガン、胃ガンの予防効果が世界ガン研究機関のデータで示唆されています。一般的にも、抗ガン作用があるともいわれています。これはビタミンAが、体内の物質の酸化や変質を防ぐ働きがあるからです。

 

ビタミンB₁

ビタミンB₁が不足していると乳酸が産生されます。疲労物質のひとつです。だるい、疲れやすい、朝起きるのがつらい人には、消化器官を休めてビタミンB₁の摂取をおすすめします。

 

ビタミンB₂

ビタミンB₂は糖質や脂質をエネルギーに変えたり、代謝をよくして脂肪燃焼をサポートしたり断食ダイエットにはかせません。また抗ガン作用があるといわれていますので、ガンの予防に効果を発揮します。

 

ビタミンC

ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。肌にハリを持たせたり、シミを予防したり、免疫力を高める効果やストレスに対する抵抗力を高める効果などがあります。

 

ビタミンE

ビタミンEの主な働きは抗唆化作用です。体内の各細胞の細胞膜は、活性酸素により酸化されると過酸化脂質となり、鉄が酸化で錆びて傷むように傷ついてその機能を十分に果たせなくなってしまいます。ビタミンEはこの活性酸素による酸化を抑えるのが主な働きです。細胞の酸化を防ぐため、老化防止に効果があります。

 

カリウム

カリウムには、ナトリウムとともに細胞の浸透圧を維持調整する働きがあり、生命維持活動の上でかせない役割を担っています。また、ナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える働きもあるので、高血圧の予防や、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。さらに腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促す働きもあるといわれていますから、断食デトックスに最適です。

 

鉄分

赤血球中のヘモグロビンの成分となり、ヘモグロビンによる酸素の運搬に重要な役割を担っています。鉄が不足すると、酸素を運ぶヘモグロビンの量が減ることから体内に十分に酸素を届けることができなくなり、疲れやすくなります。酸素不足を補うために、心臓にも負担がかかることとなります。つまり、酸素が全身を巡らなければ生きていくためのエネルギーを得ることができなくなるのです。鉄分を摂り過ぎても腎臓が分解して尿として排出してくれるので問題ありません。ただ、腎機能が低下している人は摂りすぎに注意しなければなりません。

 

葉酸

タンパク質や細胞をつくる時に必要なDNAなどの核酸を合成する重要な役割があります。このため、赤血球の細胞の形成を助けたり、最近では成人において脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患を防ぐという研究結果が多数報告されています。

 

ポリフェノール

ポリフェノールとは、植物の苦味、渋味、色素の成分となっている化合物の総称で、自然界に5000種類以上存在しているといわれている栄養素です。すべてのポリフェノールが強力な抗酸化作用を持つため、生活習慣病の予防に効果的であるといわれています。病気の8割が細胞の酸化によるものといわれ、抗酸化作用のあるポリフェノールを摂ることで若々しい体を維持し、免疫力のアップにもつながります。

 

出典:「スーパーフーズモリンガ断食 断食施設に21年間勤めた私が学んだ断食メソッド」吉田益也 (著)  出版社:徳間書店

 

これらの栄養素が凝縮されたモリンガは、まさに自然が提供する健康の宝庫です。その驚くべき効能は、食事の栄養補給や健康への意識がますます高まる現代社会において、多くの人々に注目されています。モリンガを摂取することで、豊富な栄養素が体内に取り込まれ、健康維持や免疫力の向上に繋がります。

健康に関心を寄せる方々にとって、モリンガは新たな健康食材として注目の的です。自然の力で身体を整え、活力に満ちた日々を過ごすために、モリンガを取り入れてみることは素晴らしい選択と言えるでしょう。

断食中に、モリンガを取り入れることで、体内の浄化と栄養補給を同時に実現できます。自然の贈り物であるモリンガが、あなたの健康への第一歩となることを願っています。